疎水・・

 
 
 




 
 
幾万人のこの中で

消え入りそうなその声を

聴きもらさずに救いあげ

大きな胸で抱きしめる・・





固く閉ざしたその瞳

そっと開ける柔らかさ

心通わせ水和する

万にひとつの可能性・・





その温もりに手を延べて

熱い腕(かいな)に包まれる

ほんの少しの安らぎを

いずれ疎水と知りながら・・