孤独と哀しみの中で・・

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君の涙に気づけなかった
君の哀しみを解れなかった
いつもきみは笑顔だったのに
いつの間にか 消えていたなんて・・


いつからだろう・・
以前にもまして海へ行くようになったのは
それも 夜の海へ――


そこで君は泣いていたの?
そこで君は想っていたの?
いつも孤独を感じていたの?
いつも寂しさ感じていたの?


君のまわりはいつもにぎやかで
楽しい友だちがいっぱいいた
君を想っている人はたくさんいるよ
なのに君は 彼じゃないといけないの?


君の孤独の闇は あまりにも深すぎて
僕の入り込む隙間はないようだよ・・



君がそこから出たがってるって
そう思っているのは僕だけなのかな?
長く居てしまうと
居心地がよくなるのはわかるよ
僕もたぶん・・ 
居たことがあるからね


でも君は
僕のところに来てくれた
僕のところだけじゃないのは
わかっているけど・・


でも君は
僕のところに来てくれた
それだけでうれしかったんだ
それだけで良かったんだ――・・



君の哀しみを
どうしたら取り除けるの?
君の孤独を
どうしたら払えるの?


僕の居た場所と 君の居る場所は
少し違うようなんだ
僕は今 どうしたらいいのか
解らないでいるよ・・
どうしたら君が抜け出せるのか
解らないでいるよ・・







夜の海は 君を癒してくれたかい?
きっと優しく包んでくれるんだろうね・・
いくら僕が手を伸ばしても
気づかないくらいに――・・
いや 気づけなかったのは僕だから
おあいこって事かな?



なんだか僕も疲れたようだよ
そこへ行っても・・いいかな?
君を連れ出そうなんて もう 
考えないことにするよ


君の孤独とは違うけれど
僕もずっと 感じていた
それを解ってくれるのは
きっと君だけだと思うんだ・・
静かな波打ち際で 夜の海で
少しだけでも 寄り添っていようよ


虚偽の世界も・・
偽善の世界も・・


僕にはもう どうでもいいや・・
このまま静かに目を閉じよう――
よせては返す波の唄が
僕の心を闇の世界へ
誰もいない
静かな世界へ誘(いざな)って・・


その時初めて
君の心がわかる気がするよ―――・・









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